『逃げ恥』ならぬ『褒め恥』もありかも!?

「褒めるは恥ずかしいが役に立つ」で!

テレビ離れがいわれて久しい今に、平均視聴率が右肩上がりと“逃げ恥”ブームを起こしたTBS火曜ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』が終わってしまいました。今日は火曜日ですね……、視聴していたのでロス気味です。「所詮、原作は漫画でしょ?」と侮るなかれ。仕事も恋愛も住む場所さえナシづくしという危機に陥った主人公・森山みくり(新垣結衣さん)が、恋愛経験のない独身サラリーマンである津崎平匡(星野源さん)と、仕事として結婚に乗り出すラブコメなのですが、「契約結婚」「就職難」「派遣切り」「事実婚」「高齢童貞」「晩婚化」 など、現代社会の問題を織り交ぜた社会派ドラマとしても見応えがありました。

登場する人物たちの何らかの「認められたい」感情と、でも「認められない」もしくは「認められないかもしれない」という裏腹な負の感情の交差をうまく描いていた『逃げ恥』。自信のなさや自尊感情の低さをキーワードとしてあげることで、多くの人の共感を生んだのではないかと思います。ドラマではお互いのやりとりの中で、それらが補填されて新たな一歩を踏み出していくわけですが、「自信」の補填ならトロフィー生活の表彰文化も一役買えるかも!? しれません。題して「褒めるは恥ずかしいが役に立つ」で、“褒め恥(ほめはず)”を考えてみます♪ 語呂が似ていたもので、つい……。

誰もがギブ&テイクを求めている

ドラマのみくりと平匡の契約結婚は、「雇用主=夫」「従業員=妻」として雇用契約を結び、お互いの需要と供給が合っていたこともあってスムーズに進みます。妻としての立場にある筆者は、家事全般を無償報酬で請け負っている身なので、この時点で思わずため息。私も有償にしてもらいたいところですが、経済状況が許しません。やっぱりドラマだよね……、モヤモヤします。しかし、さすがに高視聴率ドラマです。ついにお互いの気持ちを伝えて恋人同士となった二人の関係の変化に答えがありました。

ドラマ後半で、平匡は自身のリストラをきっかけに、みくりにプロポーズするわけですが、「愛があるなら無償奉仕でもいいよね」という考え方にみくりは複雑な想いを抱きます。結局、「それは愛の搾取です!」として、プロポーズを断ってしまうのですが、「与えたら、与えた分だけの見返りを求めてしまう」というのは道理ですよね。これです! 自分が何かをしたときの見返りがほしいんです。「無償の愛」はすばらしいですけれど、天使でもない限り続きません。要するに「ギブ&テイク」で、この気持ちは誰しも持っている共通のものなのではないでしょうか。

見返りとは、相手を「認める」行為

仕事なら給料という報酬があり、これが見返りとなっています。でも見返りは何もお金でなくてもいいのです。ドラマの二人は妻が副業を得たことで、雇用関係から共同経営という関係へと移行し、家事を分担することになります。しかし、家事がお互いの無料奉仕となったことで、し忘れや手抜きが発生し二人の間に不穏な空気が漂います。「心に余裕がないと、こういうのは許せないんだよね」と私も感情移入してしまったシーンです。仕事として家事を行っていたころにはなかったモヤモヤ。結局、このモヤモヤは、自分が与えていると思っている分の見返りをもらえていない状況に対しての苛立ちなのだと思います。ドラマでは、分担なのだからやるのが当たり前ではなくて、お互いにフォローし合って感謝の気持ちを表そうという展開になり、解決に向かっています。

そもそも見返りというは、何かしてもらったことを「認める」という行為です。それはお金でもいいし、「ありがとう」「とても助かりました」「すばらしいね」などといった労いの言葉も見返りになります。大切なのは、相手を認めるという気持ちです。

同等の見返りであることは必須

与えたものに対して反応がないというのはむなしいものです。また、与えた分に相応する見返りでないと、不満を感じてしまうのも人間の性です。仕事なら給料が見返りになると前述しましたが、労働の対価としてはいいのですが、それ以上でも、それ以下でもないといったところでしょうか。例えば、次へのモチベーションにつながるかというと微妙なところです。打算的な考え方をすれば、今の仕事に対する見返りとして給料があるからです。逆に給料プラスαがあれば状況は変わってきます。人は与えたものに見合ったものを求め、与えられたものに見合ったものを返そうとします。

対価として給料があるなら、プラスαは「その人の仕事ぶりや存在への見返り」と考えることもできます。見合ったものを返すのがいいので、金銭的なものよりも、称賛や労いなどがふさわしくなります。トロフィー生活スタッフとしては、やはりトロフィーをお勧めします。想いを形に表すことができるため、モノには価格以上の付加価値があります。褒めるのも、褒められるのも、気恥ずかしいものですが、役に立つんです!